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Syrup




こんにちは!皆さんお元気ですか。

今月、アルバム「Syrup」のリリースが発表となりました。

昨年秋にリリース日を決めてからコツコツと準備を進めてきて、ようやく完成したところです。

前作「Portrait」から2年が経ち、世の中も、生活も大きく変わりました。

そしてそこから生まれる音楽や流行もこの1年で特に変化したように思います。

従来の音楽とは「CDパッケージ」と「ライブコンサート」の2本柱でしたが、新しい生活様式の中、デジタルや配信ライブなど新しい音楽の楽しみ方も、はからずも開拓された1年でもありました。

そんな時代の変化の機微をひしひしと感じている「今」を、今回のアルバムでは自分なりに表現してみました。曲も、歌詞も、歌い方も、流行(トレンド)をかなり意識しつつ、自分らしい言葉やメロディーの王道(クラシック)もしっかり残しつつ。

表題曲の『Syrup』と、書き下ろしのバラード『Bitter Sweet』は、本当に自信作になっています。

特に『Bitter Sweet』は、個人的に一番気に入っている楽曲です。

既に発表済みの『Fuel』は、ドラム・ベース・ギターを録り直して全く新しいものになったし、『R.I.P.』『Home』も新作の雰囲気に合わせてリマスターしています。

もう1つの書き下ろしの新曲『On & On』は、このコロナ禍でがんばる全ての人の背中を押せたらいいなと思って書いた曲です。

色んなものが詰まってて、まだ自分で整理ができてないけど、とにかく全曲皆さんに聴いてもらえるのを楽しみにしています。


リリース前の3/19には、1年ぶりのネットラジオの配信も決定しました。

アルバムのこと、最近のこと、この1年のこと、色んなお話ができたらいいなと思っているので、こちらもぜひ楽しみにしていて下さい。応援メッセージやラジオメッセージも募集が始まっています。ぜひチェックして下さいね!

ではまた!


 

Syrup Self Liner Notes


1. Syrup

(完成:2020/12/23)

【原案: 2020/1/1, 楽曲 : 2020/12/10 - 16, 歌詞 : 2020/12/22 - 23】

総制作期間:1年


元々ボイスレコーダーに埋もれてたアイディアの一つ。メロディーも独特だし、思い切って制作を始めるまで時間がかかりました。アイディアはサビしかなかったので、そこから肉付けを始めるにあたって、かなりクラシックを意識してコード付けをしていきました。A〜Bセクションのコード展開ができたあとに、メロディーをつける段階では、かなりトレンドに寄せて考えました。昨年の音楽シーンは何と言ってもビリー・アイリッシュの台頭が一番の話題だったんじゃないかと思いますが、つぶやくように歌ったり、ブレスを多用したり、独自の世界観だったり、彼女の存在もインスピレーションの一つになりました。歌詞はとにかくエッチに。密な感じに。全編英詞でいったろかとも思ったけど、やっぱり中盤でちょっとだけ日本語入れて作品を締めました。この度、日本語訳詞も初公開しましたので、ぜひ見てみて下さい。訳詞書くのも楽しかった。



2. R.I.P.

(完成:2020/2/20)

【原案 : 2020/2/18, 楽曲 : 2020/2/18, 歌詞 : 2020/2/18 - 20】

総制作期間:3日


キラーチューンを書く、という命題の元に3日で書き上げた曲。実は『Rebirth(2014)』も3日で書いたんですよね。勢いある曲って、できるのも勢いある説。ライナーノーツ書くにあたって作詞ノート見返してたら「墓標、十字架、棺、十戒、黙示録、原罪、福音」とか書いてあってかなりカオスな感じ。ただの失恋ソングにしても新鮮味がないから、旧約聖書の「アダムとイヴが禁断の果実を食べてエデン(楽園)から追放される」という失楽園をストーリーにかぶせてみました。


(以下:2020年6月ブログより)

「R.I.P.」は、「Rest In Peace = 安らかに眠れ」という死者を悼む言葉ですが、もう返らない二人の時間や思い出に、最期の決別をするためのキーワードとして使いました。サウンド面では「エモさ」を全開に、持てる全てを賭してキラーチューンにするという目的の元に作られた楽曲です。言葉とメロディーが、ばっちり上手くハマった感じが自分の中でもあって、バンドライブでも長く歌っていける楽曲になればいいなぁと思っています。R.I.P.というワードが鍵なので、ちょっと死を連想する表現や、聖書に出てくるようなアダムとイヴの「失楽園」をモチーフとした場面から始まったり、「十字架」なんていう単語も出てきたりします。



3. On & On

(完成:2020/12/3)

【原案 : 2020/10/30, 楽曲 : 2020/11/17 - 24, 歌詞 : 2020/11/27 - 12/3】

総制作期間:1ヶ月


リリースの2021年春で、コロナ禍1年、東日本大震災10年、そして先行きの見えない中で新生活をスタートする人たちなど、全ての人を応援するような曲を書きたいなと思って制作を始めた曲です。カロリーメイトのCMソングです(妄想)。



4. Fuel

(完成:2019/9/19)

【原案 : 2019/9/3, 楽曲 : 2019/9/4 - 10, 歌詞 : 2019/9/11 - 19】

総制作期間:2週間


この曲をアルバムに収録するかどうかは、最後の最後まで本当に悩みました。全体的にシリアスな中で、一人だけパリピなアメリカ人いるみたいな。楽曲自体のクオリティも1年以上前なので、馴染まない感じがあって。でもギター、ベース、ドラムを全て生音に差し替えてバランス取ってもらったら、雰囲気も変わったし、アルバムのアクセントになったので良かったです。


(以下:2019年9月ブログより)

Portraitのプロモーションが終わり、元号も令和に変わり、気分をガラリと変えて新しい曲を書きたいな、と思ったのがキッカケです。タイトルは『Fuel』燃料という意味で、車をキーワードに書き下ろしています。車をテーマにしたアイディアはずっと前から持っていて、ホントはF1とかそういうショーレースの曲も書きたかったんですけど、今回はそういうんじゃないです。「自分のハートに火を点けてくれる人」それを「Fuel = 燃料」というワードを使って表現してみました。



5. Bitter Sweet

(完成:2021/1/27)

【原案 : 2014/9/20, 楽曲 : 2014/9/20, 歌詞 : 2021/1/1 - 27】

総制作期間:6年半


楽曲自体は2014年にできあがっていました。ただメロディーが複雑で、当時の自分の能力では手に負えないアイディアの一つでした。6年の熟成期間を経て、ついに完成。きれいな曲だからこそ、きれいな言葉をつけると安っぽくなっちゃうと思ったので、今までにないくらい踏み込んだワードをたくさん使っています。「血が通った、人間っぽい曲」ってどんなだろう。ちゃんと生きてる曲にしたい。だから汚い言葉で、きれいな心を歌いたい、みたいな謎結論に至ったのかな、うまく説明できないけど。生きることに希望を持てず自暴自棄だった主人公が、人との出会いで心を取り戻していく、というストーリー。でも本人は「愛する」ということがよくわかってないので、好きとか愛してるというワードは出てきません。その代わりに近づきたい、とか痛いとか、君を探してるとか、婉曲した表現になってます。馬鹿なりに考えてるんですね。。「酔う、神、クソ、金、馬鹿、くたばる、醜い」というぎょっとするワードの大セールですが、自分なりに率直に、正直に作品づくりができた大切な曲です。タイトルは何か『Syrup』と関連付けたいな、と思って味覚つながりで『Bitter Sweet』にしました。ちなみに歌は僕の楽曲の中で多分一番難しいです。E難度です。しらんけど。



6. Home

(完成:2020/4/15)

【原案 : 2020/3/17, 楽曲 : 2020/3/19, 歌詞 : 2020/3/19 - 4/15】

総制作期間:1ヶ月


(以下:2020年6月ブログより)

帰るべき場所をテーマに書き下ろした楽曲です。帰るというのは、目的は「場所」ではなく、やはり「人」なんだよなぁ、と思って、以前書いた「Innocent」という楽曲の完結編を書くつもりで作りました。帰る・元にいた場所に戻る、という感動を味わうには、やはりそれ相応の長い旅路が必要になってきます。

離れるから、再会に意味ができる。暗闇があるから、光に意味ができる。

そういう意味では、この世のあらゆる経験は「人生をより感動的にするためのスパイス」なのかもしれないなぁ、なんて思ったりします。ただそれがあることによって、より何かが際立つ。というような。今の状況で、何かそんなメッセージを歌えたらいいなと思いました。



​平岡史也 公式サイト

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